自律神経は、全身の【司令塔】として生命を守っています。
そのため24時間365日、1秒たりとも休むことなく、起きていようが寝ている時でさえも、私たちの意思とは関係なく体に指令を出し続けています。
もしも自律神経が一瞬でも休憩をとってしまうと、心拍や呼吸が乱れ、血液の流れが滞り、生命を維持できなくなってしまうのです。
平穏無事な状態がずっと続くなら、自律神経もまた通常運転で働き続けることができます。
しかし運動やストレス、気温や気候の変化といった体に負担となるようなことが起こると、その状況に対応するために自律神経はめまぐるしく働くことになります。
実際に早足で歩いた場合、100m歩いただけでも心拍は速くなり、呼吸も大きくなります。
500mも歩けば体温の上昇を抑えるために「ハァ~ハァ~」と熱い息を吐き、汗をかいて放熱を無意識のうちに行っているはずです。
また同じ距離を歩いても冬と真夏では、疲労度が違います。
運動量が同じでも疲労度が違うのは、体温を調節する自律神経にかかる負担の違いで
す。
またこの時期に多い気温や天候が、1日ごとに大きく変化した場合にも、
自律神経は交感神経と副交感神経をフルに使って対応しようとします。
特に交感神経が働いて緊張状態が長く続くと、大量のエネルギーを消費します。
この状態が続くと、やがて自律神経が対応しきれなくなるので、
「自律神経が疲れた…」という情報を「体が疲れた…」という情報に書き換えて、
脳にSOSのサインを送っているのです。