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松村八九四八

あぶない油から心臓を守る!


日本人の死因は、1位が〝ガン〟2位が〝心臓疾患〟3位が〝肺炎〟4位が〝脳血管疾患〟です。

この順位は、ここ数年変わっていません。

一方、アメリカでは、1位が〝心臓疾患〟2位が〝ガン〟3位が〝気管支炎・喘息・肺気腫〟になっていて、〝脳卒中〟は5番目です。

また死亡率の増加が近年最も高くなっているのが〝アルツハイマー病〟です。

日本の2位、アメリカではトップの〝心臓疾患〟ですが…

現在、アメリカ人の3人に2人が〝心臓病〟になっている状況です。

しかし今から100年前には〝心臓病〟の人はいませんでした。

心臓発作〟が医学文献に最初に記録されたのは1910年です。

ちなみにガンは100年前のアメリカとヨーロッパの全死亡者数のわずか3.4%で、

アルツハイマー病にいたっては、病気の存在さえありませんでした。

日米で、なぜ?これほどまでに心臓疾患が増えたのでしょうか?

日本人の食事内容が以前に比べて、どのように変わったかを見ていくと〝心臓疾患〟との関係がわかってきます。

上の図は、1960年以降の主な食品の消費量です。

お米や野菜は減少し、魚介類や果実は微増、お肉や卵などの畜産物は大幅に増加しています。そして油脂類も1960年当時に比べて4倍消費量が増えています。

さらに100年前と比較すると25倍以上も油脂を私たち日本人は、食べていることになります。

〝見えない油〟って、ご存知ですか?

普段、料理に使用するサラダ油やバターは、〝見える油〟です。

それに対してお菓子類やスーパーの総菜、加工食品やお肉に含まれている油を〝見えない油〟と言います。

厚生労働省の発表(平成23年度)によると、一人1日当り54gの〝油〟を食べていますが、そのうちの42.7gが〝見えない油〟になっています。

〝見えない油〟の中に〝心臓病〟の原因となる

          〝トランス脂肪酸〟が!!

悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールが減って、動脈硬化を引き起こし〝心臓病〟のリスクを高めることから〝狂った脂肪〟と呼ばれ、マーガリンやショートニング(お菓子やパンに使用)に多く含まれる〝トランス脂肪酸〟は、アメリカでは昨年6月より食品への使用を原則禁止しています。

日本では今のところ規制はありませんが、〝トランス脂肪酸〟の危険性が知られるようになってきました。

〝トランス脂肪酸〟の代わりになる

       新たな〝見えない油〟が!!

危険な〝トランス脂肪酸〟が、マーガリンに含まれている!」ということが知れ渡り、

マーガリンの売上が落ち込んだことに危機を感じたメーカーは、〝トランス脂肪酸〟を低減したマーガリンの新製品を発売しています。

それはそれで良いのですが… 代わりに新たな怖い油の使用量が増えてきました。

日本での植物油の消費量は、1位が〝菜種油〟2位が〝パーム油〟3位が〝大豆油〟で全体の82%になっています。

聞きなれない〝パーム油〟とは、どんな油でしょうか?

パーム油〟は『アブラヤシ』の実から採れる油です。

ヤシと言えば『ココナッツ』を連想しがちですが、ココヤシとは種類が違って、

『ヤシの実洗剤』の原料であり、精製すると食用にも利用できます。

日本人は、一年間に平均4kgも食べているとされています。

「〝パーム油〟なんてスーパーで売ってないし… そんなに食べているわけないじゃない!」といった声が聞こえてきそうです。

でも、実際に〝見えない油〟として、しっかり食べているのです。

パーム油〟は、❝固めても溶かしても使える万能な油❞で、固めたものはマーガリン・チョコレート・アイスクリームなどに使用すると、口どけなめらかな食感になります。

溶かして液体にした場合は、ポテトチップス・カップラーメン・フライドポテトの揚げ油として使われます。

揚げ油に使用するメリットは、酸化しにくくサクッと仕上がることです。

家で揚げ物をすると、時間が経てばシナシナになるのにスーパーやコンビニの揚げ物は、時間が経ってもサクッとしているのは、〝パーム油〟を使用しているからなのです。

パーム油〟には、〝トランス脂肪酸〟を含んでいませんし、価格も安く仕入れができるために食品メーカーにとっては好都合で、使用量が急激に増加しています。

チョコレートやスナック菓子、アイスクリーム、マーガリンなどの『原材料名』を確認するとわかるのですが、〝パーム油〟とは記入されておらず、実際には〝植物油脂〟としか表示されていません。

でも、〝トランス脂肪酸〟は含まないし酸化しないのなら健康上、問題はないのでは…?と、なりそうですが、ところがどっこい! 〝パーム油〟には、大変な問題があります。

日本人のガン死亡者数で女性の1位、男性の3位になる〝大腸ガン〟は、さらに増加傾向にあります。

サラダ油や大豆油に多く含まれるリノール酸には〝大腸ガン〟の発ガン促進作用があると言われていますが、リノール酸の少ない〝パーム油〟にも発ガン作用があり、ラットの実験ではリノール酸よりも〝パーム油〟を与えたほうが、〝大腸ガン〟が多発したとの報告があります。

また血糖値を下げるインスリンの働きを邪魔することが確認されており、糖尿病の原因となります。

さらにマウスに〝パーム油〟を与えると、キャノーラ油やラードに比べて異常に生存率が低かったとの報告もあります。

安全性に対して疑問の残る〝パーム油〟は、〝トランス脂肪酸〟よりも危険な〝見えない油〟かもしれません。くれぐれも注意してください。


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