2月26日の読売新聞に、新型コロナウイルスの感染予防対策のために不要な外出を控えて家の中で動かないでいると、運動不足になって筋肉の量が減ってしまい…ますます動けなくなる悪循環に陥るために、家の中でもできるスクワットや階段の上り下り、ストレッチをすすめていました。
さらに栄養面にも気を配ることが大切で、「肉や大豆製品、卵などに含まれるタンパク質と、青魚に含まれる不飽和脂肪酸は免疫力を高める」と、東口高志藤田医科大学教授が説明されていました。
確かにタンパク質が不足すると、まず骨格筋や心筋などの筋肉量が減ってきます。さらに新たな筋肉が作られないところにもってきて足りない栄養を補充するために筋肉を溶かして使うので、今まで苦も無くできていた歩く、重い物を持つことにも不自由を感じることになります。
血液中のタンパク質が減ってくると…
免疫に関係する細胞が作られなくなり、ウイルスに対する抵抗力も低下します。
一方、アブラには、バターなどの飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸としてオリーブオイルなどのオメガ9とサラダ油などのオメガ6、そして魚の油(DHA・EPA)、エゴマ油、亜麻仁油などのオメガ3があります。
このうち食事から必ず摂取しなければならないアブラが『必須脂肪酸』のオメガ6とオメガ3です。それぞれの特徴は…?
オメガ6とオメガ3のどちらも体の37兆個あるといわれる細胞膜の材料です。
また脳の神経細胞の材料になる大切なアブラです。その他にも…
オメガ6➡白血球を活性化して病原菌と戦うと共に血液を固めて、出血を防ぐ働きがあります。
オメガ3➡白血球の働きを抑制し、炎症を抑えると共に細胞をしなやかにして、血液をサラサラにする働きがあります。
比べてみると、正反対の働きをしていることがわかります。
オメガ6がアクセル役で、オメガ3がブレーキ役です。
どちらのアブラも体にとってはなくてはならないものですが、二つのアブラが良いバランスを保つことで、健康状態を維持して病気の予防につながることが、最新の研究でわかってきました。
オメガ6とオメガ3のバランスは、2対1が理想です。
しかし現状は、オメガ6 6対1 オメガ3になっていて、10代~20代の若者に至っては、オメガ610対1 オメガ3の割合になっています。
オメガ6が多いほうが、ウイルスに対抗する白血球を活性化して良いのでは…?
と感じそうですが…
オメガ6が過剰になると… 白血球を暴走させて、血管など自分の細胞までも攻撃するようになります。
この状態が続くと… 血管の壁が傷ついて【動脈硬化】を招き、『脳梗塞』や『心筋梗塞』を引き起こします。さらに細胞が傷ついて、炎症が起これば『花粉症』になり、『うつ』やリウマチなどの『自己免疫疾患』や『ガン』を引き起こすのもバランスの崩れが原因とされています。
オメガ6とオメガ3のバランスを理想とする2対1にしようとすれば、オメガ6を減らすかオメガ3を増やすしかありません。
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